関西大学に合格する理系数学の出題傾向・対策・参考書・勉強法を紹介!

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じゅんじ@元予備校講師

月に最大20万人が訪問する関西最大級の大学受験メディア「関関同立net」の管理人。 大阪梅田在住の20代。 職歴はみずほ証券→三井住友海上→予備校講師→サイト管理人 予備校講師として得た知識を当サイトで発信中。
受験生
関西大学に進学したいんだけど、理系数学の対策法を教えてほしいです!
予備校講師じゅんじ
理系の中でも、関西大はすごく人気ありますよね!
今回の記事では、理系数学の対策法を紹介します!

なお、今回の記事は、つだマンさん(@datsu_philからの寄稿記事でございます。
つだマンさんは、オンライン講師をしながらライターとしても活動をしている方です。
なお、寄稿記事は随時募集しておりますので、勉強法に自身のあり、実績のある方はどしどしご応募下さい!

目次

はじめに

関西大学の一般入試は大きく分けて「全学部日程」と「学部個別日程」の2つの日程があります。日程によって出題される数学の問題の内容は変わります。
しかし、数学を入試科目としている学部ではすべての学部で同じ問題が出題されます。つまり、学部によって出題内容の差はありません。あくまでも日程によって内容が違うだけです。
ここでは、理系数学が出題される「システム理工学部」、「環境都市工学部」、「化学生命工学部」の「学部個別日程」について、過去3年間(2015年~2017年)の入試問題を分析し、その内容に基づいたおすすめの参考書と勉強法をご紹介します。

関西大学【理系数学】の出題傾向

関西大学の【理系数学】は、100分間の試験時間で200点満点です。出題範囲は、数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B(数列・ベクトル)となっています。
難易度としては、易・標準レベルがメインで、そこにやや難レベルが少し混ざっています。

関西大学の【理系数学】は、大問Ⅰ~大問Ⅳの4つの大問から構成されています。
毎年、各大問に出題される分野は異なっていますが、例年大問Ⅳは小問集合となっており、難易度も易しめです。合格点を取る受験生は、ここはしっかりと満点を取ってくるでしょう。逆に、ここで点数を落しているようでは厳しいです。

ここ3年で必ず出題されている分野があります。それは微分・積分(数学Ⅲ)です。(1)、(2)は易~標準レベルですが、(3)以降はやや難レベルとなっています。(1)、(2)を解く段階での式変形を使って解けるというところに気付けるか、与えられた式の一部をある値に置き換えれば自身の知っている公式を使って解けるということに気付けるか、といった「気付き」が必要な設問となっています。こういった意味でのやや難レベルです。

3年連続で出題されているわけではありませんが、3年のうち2年間で出題されている分野を次にご紹介します。それは、「複素数(数学Ⅲ)」、「漸化式(数学B・数学Ⅲ)」です。
(1)、(2)はどの問題集にもあるような、典型的な問題展開となっていますが、やはり数学Ⅲレベルになってくるとそれでも難しく感じるかもしれません。(3)以降は、先ほどの微積同様、置き換えを使ったり、図を描いていきどのような特徴があるかを発見できるかどうかが、解けるかどうかの鍵となっています。

その他、小問集合に出題されているものも含めますと、「整数の性質(数学A)」、「複素数と方程式(数学Ⅱ)」、「三角関数(数学Ⅱ)」、「指数関数・対数関数(数学Ⅱ)」、「ベクトル(数学B)」、「関数と極限(数学Ⅲ)」が挙げられます。
分野としては数学Ⅱ・数学Bがメインですが、その途中の計算や式変形など、数学ⅠAの知も使いますので、まんべんなく最低限でも標準レベル以上はできるようになっておく必要があります。

関西大学の【理系数学】おすすめ参考書

①理解しやすい 数学Ⅰ+A (藤田宏 編著)

②理解しやすい 数学Ⅱ+B (藤田宏 編著)

③理解しやすい 数学Ⅲ (藤田宏 編著)

④START DASH!! 数学6 複素数平面と2次曲線 (堂前 孝信・吉田 大悟 著)

⑤START DASH!! 数学7 微分・積分 (堂前 孝信・須藤 謙 著)

⑥改訂版チャート式基礎からの数学Ⅰ+A (チャート研究所 編さん)

⑦チャート式基礎からの数学Ⅱ+B (チャート研究所 編さん)

⑧チャート式基礎からの数学Ⅲ―新課程 (チャート研究所 編さん)

関西大学の【理系数学】に向けた勉強法

まずは、教科書を通読し、公式をしっかり理解し頭に入れることが先です。それができたと思ったら、①~③の問題集を使って教科書の内容を確認していきましょう。問題数も豊富にあるので、基本的な問題はほぼ網羅することができるでしょう。
①~③の問題集の問題を8割以上解くことができ、かつなぜそうなるのかということを説明できるようになれば、⑥~⑧の青チャートを使ってより入試レベルの力を養っていきましょう。青チャートには基本問題・重要問題・演習問題の3つのレベルに分かれていますが、基本問題を完璧にするだけでもかなりの数学力を付けることができます。関西大学の【理系数学】であれば、重要問題レベルの問題はできる必要はないでしょう。しかし演習問題の方に良問が含まれていることがあるので、基本問題と演習問題は一通り押さえておくと良いでしょう。
また、③理解しやすい数学Ⅲから⑧青チャート数学Ⅲへ移行していくにあたって、レベルが急に難しくなったと感じたら、⑥⑦のSTART DASH⑧青チャート数学Ⅲに移る前にやっておくと良いでしょう。⑥⑦のSTART DASHは基本の確認、重要テーマのまとめ、易しい入試問題、標準的な入試問題の順に構成されていますので、1つずつレベルを上げて内容を押さえていくことができます。
数学だけでなく理系教科全般に言えることですが、様々な問題集に1度にたくさん手をつけるのではなく、自分がこれだと決めた1冊を極めるようにしていった方が良いです。問題を見て、その解法がパッと頭に流れが浮かぶようになれば、その問題集から次の問題集に移る目安と考えると良いでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?関西大学の【理系数学】は基本~標準レベルを中心に、特に頻出分野にはやや難しいレベルまで網羅できるように勉強していきましょう。
特に大問Ⅳの小問集合、各大問の(1)、(2)は必ず点数を取るようにして、それ以降の問題でいかに点数を取れるように自身のレベルを上げていくことが合格の鍵となるでしょう。

この記事を書いた人

つだマン
オンライン講師をしながら、受験勉強関連の記事も書きます。好きな科目は英語・数学・化学です。わかりにくいものをわかりやすくお伝えするよう頑張ります。
Twitter: @datsu_phil