近畿大学に合格する化学の出題傾向・対策・参考書・勉強法を紹介!

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じゅんじ@元予備校講師

月に最大20万人が訪問する関西最大級の大学受験メディア「関関同立net」の管理人。 大阪梅田在住の20代。 職歴はみずほ証券→三井住友海上→予備校講師→サイト管理人 予備校講師として得た知識を当サイトで発信中。
受験生
近畿大学の理系数学については、前回の理系数学の記事で勉強方法がわかりましたけど、化学の勉強法も気になります!
予備校講師じゅんじ
理系にとっては、化学の勉強法は是非とも押さえておきたいですね!
今回の記事では、近大化学についてまとめてみましたので、参考にしてみてください!

なお、今回の記事は、つだマンさん(@datsu_philからの寄稿記事でございます。
つだマンさんは、オンライン講師をしながらライターとしても活動をしている方です。
なお、寄稿記事は随時募集しておりますので、勉強法に自信のある方はや実績のある方はどしどしご応募下さい!

目次

近畿大学の一般入試について

前回の記事でも触れましたが、大事なことなので再度書いておきます。
近畿大学の一般入試には、大きく分けて3つの方式が存在します。

☆近畿大学入試日程☆
①前期(A日程)

②前期(B日程)/PC方式(前期)
③後期/PC方式(後期)

以上の3つです。

今回の記事では、近畿大学の最大の受験者数を誇り、独自の個別学力試験である、①前期(A日程)について分析しております。
ただ、②のB日程と内容はほとんど同じなので、B日程を受ける方も是非参考にしてください。

近畿大学【化学】の出題傾向

まず、近畿大学の前期(A日程)の入試について知っておいてほしいことがあります。
近畿大学には特有の「試験日自由選択」という、前期(A日程)でもさらに2つの日にちから好きな日にちで試験を受けることができます。したがって、同じ学部の同じ科目の試験でも、2日間のどちらで試験を受けるかによっても出題される問題が異なるのです。

今回はこの2日間どちらの日程の問題についても出題傾向を分析しました。

近畿大学【化学】は、この3年間の出題形式は変わらず、60分間の試験時間で100点満点の完全マーク式の問題になっています。全体的な難易度としては、近畿大学の化学はそれほど難しくなく、易~標準レベルの問題が中心で、たまに標準レベルをやや超えているかな、といった発展レベルの問題が混じってきます。

大問はⅠ~Ⅳの4つの大問で構成されております。それぞれの大問でどの分野の問題が出題されやすいか、見てみましょう。
4つある大問の構成は、例年を見てみますと、「理論化学(知識)」「理論化学(計算)」「無機化学」「有機化学」を中心に成されています。年度によっては、それぞれの分野が融合されて出題されることもあります。

「理論化学(知識)」では、化学基礎からの知識も多く出題されます。理系化学からも知識が出題されますが、基本的にレベルは教科書レベルなので、教科書に載っている知識をきちんと押さえていけば大丈夫でしょう。

「理論化学(計算)」では、理系化学の「物質の状態と平衡」と「物質の変化と平衡」の章から多く出題されています。しかし、覚えなければいけない公式も教科書にあるものだけでほぼ対応できます。よって、教科書レベルと言えるでしょう
たまに、問題集のB問題レベルのような問題が出てくることがありますが、そういった場合は問題に必要な公式が明示されていますので、その使い方だけ練習しておきましょう。電離の分野で、弱酸の電離定数や平衡関連の問題でこのような傾向が多く見られます。

「無機化学」が、中でも一番難易度が高いかもしれません。高いといっても難関レベルではなく、標準レベルを少し超えた発展レベル程度です。
特に物質の分類のところで、問題集のB問題で出題されるような知識を問われることがありますので、この無機化学のところだけは問題集のB問題レベルの問題もやっておいた方が無難です。

「有機化学」は、基本的な知識・元素分析・反応系統図・異性体がメインに出題されています。反応系統図と聞くと難しそうなイメージですが、これも教科書に載っている「この物質からどんな反応を経て生成物を作っていくか」など、よく見たことのあるものが出題されます。教科書レベルと言っていいでしょう。
その他の分野もA問題レベルが中心ですので、基本はきちんと押さえましょう。あまり高分子化学は出題されませんが、まれに油脂などが出題されている年度があるので、やはり教科書に載っているものは出てきてもおかしくない、という頭でいた方が良さそうです。

近畿大学の【化学】おすすめ参考書

①ゼミノート化学基礎 教科書の整理からセンター試験まで(数研出版編集部 編)

②鎌田の理論化学の講義(大学受験Doシリーズ) (鎌田 真彰 著)

③福間の無機化学の講義 三訂版(大学受験Doシリーズ) (福間 智人 著)

④鎌田の有機化学の講義 三訂版(大学受験Doシリーズ) (鎌田 真彰 著)

⑤化学(化学基礎・化学)入門問題精講 改訂版(鎌田真彰 著 橋爪健作 著)

⑥化学(化学基礎・化学)基礎問題精講 三訂版 (鎌田真彰 著 橋爪健作 著)

⑦化学(化学基礎・化学)標準問題精講 五訂版 (鎌田真彰 著 橋爪健作 著)

⑧化学重要問題集 化学基礎・化学(数研出版編集部)

近畿大学の【化学】に向けた勉強法

おすすめ参考書で載せた、②~④の読み物シリーズは教科書レベルがきちんと身についている人はなくても良いかもしれません。教科書の内容もまだ怪しい、という人はこれを教科書代わりにして他の問題集を解いていくことをおすすめします。

①ゼミノートは書き込み式ですが、まずは化学の一番の基本を押さえるという意味でしっかりとやっておくべきです。ここの知識からも多く出題されますので、特に原子がどのように構成されているか、この中に出てくる物質の性質などはきちんと押さえましょう。

次に、⑤~⑦の問題精講シリーズを難易度の低い方からやっていき、この3冊は完璧にしておきましょう。ここから出題されるものは大変多いです。

もし、もっと実質的に化学を押さえたい、たまに出題される発展レベルの問題もしっかり点を取りたいという人がいれば、⑧重要問題集をやると良いです。
無機化学だけB問題もやっておき、それ以外の分野はA問題だけやっておくでも十分対応できると思います。

近大化学まとめ

近畿大学の化学は決して難しいものではありません。逆に言えば、近畿大学の化学に手こずるようでは他大学の化学も厳しくなってくるでしょう。
そういった意味でも、近畿大学の化学はしっかりと8割以上取れる力を身に付けておきたいものですね。

この記事を書いた人

つだマン
オンライン講師をしながら、受験勉強関連の記事も書きます。好きな科目は英語・数学・化学です。わかりにくいものをわかりやすくお伝えするよう頑張ります。
Twitter: @datsu_phil